保護者の皆さまや生徒さんから、「ケアレスミス(不注意の誤り)を無くす方法を教えて欲しい。」というご質問を受けることがしばしばあります。 ケアレスミスは子どもに限らず、(私を含め、)大人でも往々にしてあるものです。世界に冠たる企業であるトヨタ自動車でさえも、「かんばん方式」や「なぜなぜ分析」などのミス防止策を実施していることからも、議論の余地はありません。 つまり、ケアレスミスを減らすためには、「人間は誰しもミスをする。」という前提に立つ必要があります。更に加えるならば、その誤りがケアレスミスであるか否かを見極めることも重要です。 本題の第1回目は、誤りがケアレスミスであるか否かを見極めることについて考えてみます。
私は、生徒さんから塾や学校のテストでケアレスミスが多かったと聞くと、間違えた詳細を必ず確認するようにしています。なぜなら、生徒さんの言うケアレスミスには、 1、ケアレスミス 2、知識不足からの誤り の2パターンがあるからです。 もしも後者をケアレスミスと言っているようであれば、ケアレスミスを減らす策を講じるより以前に、後者をケアレスミスで片付けようとする認識を正す必要があります。後者は勉強量が足りなかったために正解できなかっただけなのですから。 英語で具体例を出してみます。 「水曜日」の英訳は「Wednesday」です。このスペルをWenesdayとして不正解になった解答はケアレスミスでしょうか。私は違うと思います。これは単なる知識不足であり、暗記に注力すべき時間を割かなかった結果でしょう。 では、中3の生徒さんが英文の最後にピリオドを忘れた、またはクエスチョンマークを忘れたというのはどうでしょうか。(一部の例外はあるものの、)中3生ならば、この誤りはケアレスミスでしょう。これはミスを減らす策を講じる必要があります。 このように、一つの誤りであっても、要因を精査することは大切です。要因を明確化した上で、適した改善策を講じていきましょう。 「誤りの要因を精査する。次に改善策を考える。」 現状把握→問題点の洗い出し→改善策の実行という思考経路。これはトヨタ自動車に限らず、様々な企業が実施しているのと同様、学業においても有効です。学業を通してビジネスでも通用する思考経路を身に付けることができる理想型ですね! さて、次回はもう少し核心に迫り、ケアレスミスを減らす策について考えてみたいと思います。 西東京市谷戸校(田無・ひばりヶ丘)より
תגובות